「次はEVに乗り換えようかな…」
ガソリン車のBMWを愛用しているあなたも、最近そんなことを考えていませんか?
環境に優しい、維持費が安い、静かで快適…メディアではEVの良い面ばかりが語られています。BMWもiXシリーズやi4など、魅力的な電気自動車を次々と投入しています。
しかし、日本のEV普及率はわずか2.5%。33カ国中32位という衝撃的な低さです(2025年9月時点)。
なぜ、これほどまでにEVは普及していないのでしょうか?
BMW整備士として、実際にiXシリーズやi4を整備してきた私が、メディアが語らないEVの真実、そしてガソリン車BMWオーナーがEVに乗り換える前に知っておくべきことを、すべてお伝えします。
日本のEV普及率2.5%という衝撃的現実
まず、数字から見ていきましょう。
2025年9月時点で、日本の新車販売に占めるEVの割合はわずか2.5%です。これは、世界33カ国の中で32位という低さ。
参考までに、他国の普及率を見てみましょう:
| 国 | EV普及率 |
|---|---|
| ノルウェー | 約90% |
| 中国 | 約35% |
| ドイツ | 約18% |
| アメリカ | 約9% |
| 日本 | 2.5% |
先進国の中で、これほどまでにEVが普及していない国は珍しいのです。
なぜ日本ではEVが売れないのか?
政府は補助金を出し、自動車メーカーも次々と新型EVを投入しています。それなのに、なぜ普及しないのでしょうか?
理由は大きく3つあります:
- 充電インフラの不足
- 車両価格の高さ
- 航続距離と充電時間への不安
これらは、実はBMWのEVでも例外ではありません。
BMW整備士が見てきたEVの”リアル”
整備士として、私はBMWのEVモデル(iX、iX3、i4、i7など)を日々整備しています。
ここからは、カタログやメディアでは語られない、整備現場で見えてくるEVの真実をお伝えします。
【実例①】クーラントポンプの故障
EVには「バッテリーは壊れない」というイメージがありますが、実はバッテリーを冷却するシステムが非常に重要です。
実際のトラブル事例:
BMW iXシリーズで、バッテリーを冷やすクーラントポンプが故障するケースがありました。
バッテリーは高温に弱く、適切に冷却されないと:
- バッテリー寿命が短くなる
- 充電速度が低下する
- 最悪の場合、バッテリー交換(100万円超)
幸い、保証期間内だったためお客様への請求はありませんでしたが、保証が切れた後にこの故障が起きたら?
部品代+工賃で、10万円以上の出費は確実です。
【実例②】ドライブユニット(モーター)の異常
「EVはエンジンがないから故障しない」
これも大きな誤解です。
EVには「ドライブユニット」という電気モーターが搭載されていますが、これが意外と繊細なんです。
実際に、以下のような症状が出ています:
- 異音が発生する
- 加速時の出力が不安定になる
- 警告灯が点灯する
現状は保証期間内のため無償修理ですが、保証切れ後の修理費用は高額になる可能性があります。
ドライブユニットは複雑な電子制御システムのため、診断だけでも時間がかかり、部品交換となれば数十万円規模の出費になることも。
EVは「故障しない」わけではない
これらの経験から言えることは、EVも車である以上、故障はするということです。
むしろ、以下の点でガソリン車より厄介な面もあります:
- 冷却系統の複雑さ:バッテリー、モーター、パワーエレクトロニクスなど、冷却が必要な部分が多い
- 部品の高額さ:電子部品やバッテリー関連パーツは非常に高価
- 修理できる工場の少なさ:EVを扱える整備士・設備が限られている
- 診断の難しさ:電気系統のトラブルは原因特定に時間がかかる
ガソリン車BMWオーナーが知るべき「EVの本当の維持費」
「EVは燃料代が安いから、維持費も安い」
そう思っていませんか?
実は、トータルで見ると必ずしもそうとは言えません。
電気代の現実
確かに、ガソリンより電気の方が「燃料代」は安いです。
しかし:
【家庭での充電の場合】
- 夜間電力なら安いが、昼間充電すると意外と高い
- 充電設備工事に10万円~30万円かかる(マンションは不可の場合も)
- 冬場は暖房使用でバッテリー消費が激しい
【外出先での急速充電の場合】
- 1回の充電で2,000円~4,000円程度
- 頻繁に使うとガソリン代とあまり変わらない
- 充電待ち時間(30分~1時間)のコストも考慮すべき
バッテリー劣化という”隠れたコスト”
EVで最も深刻なのが、バッテリーの劣化です。
スマホのバッテリーが劣化するのと同じで、EVのバッテリーも:
- 5年で約10~20%劣化
- 10年で約30~40%劣化
あくまで目安です!!
つまり、新車時に500km走れたEVが、10年後には300km程度しか走れなくなる可能性があります。
そして、バッテリー交換費用は100万円~200万円超。
ガソリン車なら10年乗っても基本性能は大きく変わりませんが、EVは経年で確実に性能が落ちるのです。
BMWのように冷媒でバッテリーの熱管理をしているものは劣化が遅い傾向はあります!
保険料が高い
意外と知られていませんが、EVの任意保険はガソリン車より高い傾向にあります。
理由:
- 車両価格が高いため、車両保険が高額
- 修理費用が高額になりやすい
- 事故時のバッテリー損傷リスク
年間で数万円の差が出ることも珍しくありません。
充電インフラの「不都合な真実」
「日本全国に充電スポットが増えてきた」
確かに数は増えています。しかし、実際の使い勝手はどうでしょうか?
充電スポットの現実
【都市部】
- 商業施設などに充電器はあるが、いつも満車
- 充電待ち時間が読めない
- 急いでいる時に使えないストレス
【地方・高速道路】
- SAに1~2台しか充電器がない
- GWや連休は大渋滞
- 30分充電してもフル充電にならない
【マンション・集合住宅】
- 自宅充電ができない
- 管理組合の承認が必要
- 工事費用を誰が負担するか問題
つまり、戸建て持ち家で自宅充電できる人以外は、EVの利便性が大きく下がるのです。
冬場の航続距離問題
BMWオーナーなら、冬のドライブを楽しむ方も多いでしょう。
しかし、EVは寒さに弱いという致命的な弱点があります。
- 暖房を使うとバッテリー消費が激増
- 寒冷地では航続距離が30~40%減少
- スキー場への往復で途中充電が必要になることも
ガソリン車なら暖房を気兼ねなく使えますが、EVでは常に電池残量を気にする生活になります。
それでもBMWのEVには魅力がある
ここまでネガティブな話をしてきましたが、BMWのEVには確かな魅力もあります。
BMWのEVの良い点
1. 圧倒的な加速性能
- モーターの瞬発力は内燃機関を超える
- i4 M50なら0-100km/h加速3.9秒
- 街中でのキビキビした走りは爽快
2. 静粛性の高さ
- エンジン音がないため、室内は驚くほど静か
- ロードノイズ対策も徹底されている
- 高級車としての快適性は抜群
3. 先進技術の結晶
- BMWの最新技術が詰まっている
- OTAアップデートで機能追加
- デジタルコックピットの完成度が高い
4. 環境への配慮
- 走行時のCO2排出ゼロ
- 社会的な責任を果たしている実感
- 将来的な規制にも対応
こんな人にはBMWのEVがおすすめ
正直に言うと、すべての人にEVをおすすめできるわけではありません。
しかし、以下の条件に当てはまる方には、BMWのEVは良い選択肢です:
✅ 戸建て持ち家で自宅充電設備を設置できる
✅ 日常の走行距離が100km以内
✅ 週末の遠出は年に数回程度
✅ 予算に余裕がある(700万円~)
✅ 先進技術やガジェットが好き
✅ セカンドカーとして使える
逆に、以下に当てはまる方は慎重に検討すべきです:
❌ マンション・賃貸住まいで自宅充電できない
❌ 長距離ドライブが多い
❌ 寒冷地に住んでいる
❌ 車は1台しか持てない
❌ 予算が限られている
❌ 長く(10年以上)乗りたい
BMW整備士からの本音アドバイス
整備士として多くのBMWオーナーと接してきた経験から、率直なアドバイスをさせてください。
「今は買い時ではない」と思う理由
1. 技術が発展途上
現在のEVは、スマートフォンで言えば「iPhone 3G」くらいの段階です。
あと5年もすれば:
- バッテリー容量が1.5倍に
- 充電時間が半分に
- 価格が3割減
技術革新のスピードが速すぎて、今買うと数年で陳腐化するリスクがあります。
2. インフラがまだ不十分
充電インフラは確かに増えていますが、快適に使えるレベルには達していません。
「充電できる場所を探す」「充電待ちをする」というストレスから解放されるには、まだ時間が必要です。
3. リセールバリューが不透明
ガソリン車なら、BMWのリセールバリューは比較的予測できます。
しかし、EVは:
- バッテリー劣化の度合いで大きく価値が変わる
- 技術革新で旧モデルの価値が暴落する可能性
- 10年後の買取価格が全く読めない
数百万円の投資として考えた時、リスクが高すぎるというのが正直な感想です。
それでも買いたい方へ
「それでもBMWのEVに乗りたい!」という方には、以下をおすすめします:
【短期リース・サブスクを検討する】
- KINTOなどのサブスクなら3年で乗り換え可能
- バッテリー劣化リスクを回避できる
- 最新技術を常に体験できる
- 故障時の修理費負担なし
【認定中古車を狙う】
- 新車より200~300万円安い
- 初期の品質問題が解消されている
- 保証も付いている
- バッテリー状態を確認して購入
【ガソリン車を残す】
- EVはセカンドカーとして
- 長距離はガソリン車で
- 適材適所で使い分ける
まとめ:EVは「選択肢の一つ」と考えよう
BMWのEVは、確かに魅力的な車です。加速性能、静粛性、先進性…どれをとっても素晴らしい。
しかし、万能ではありません。
- 充電インフラの不足
- バッテリー劣化のリスク
- 高額な初期費用と不透明なリセールバリュー
- 寒冷地での航続距離低下
- 保証切れ後の修理費用
これらの課題は、今すぐには解決しません。
日本のEV普及率が2.5%という現実は、多くの人が冷静に判断した結果なのかもしれません。
整備士としての結論
「今すぐガソリン車からEVに乗り換える必要はない」
これが、BMW整備士としての私の結論です。
- あと3~5年待てば、技術もインフラも成熟する
- その頃には価格も下がる
- バッテリー寿命も伸びる
- リセールバリューも予測しやすくなる
焦る必要はありません。
ガソリン車のBMWを大切に乗り続け、EVの成熟を待つ。それが、今のあなたにとって最良の選択かもしれません。
あなたの愛車のガソリン車BMW、まだまだ現役で活躍できます。
EVへの乗り換えは、技術とインフラが成熟してからでも遅くありません。
間違っている部分あると思いますので訂正も受け付けております!
何か質問があれば、お気軽にコメントください!

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